今日は、当店のお弁当、プレートでも定番のブロッコリーナムルについてご紹介したいとおもいます。
よく頂くのが「このくらいの硬さが美味しいんですね!」というお声です。
「いつも茹で過ぎちゃってるから、べちゃっと水っぽくなってるんですね」と納得されている方が多い。
もちろん、敢えて、柔らかく茹でてパスタのソースのように使うのも美味しいですが、
それが好きではない、という方もいらっしゃいます。
家庭は、そもそも究極的に違う人たちの集まりなので、
その「食」を一気に引き受けるお母さんは実に大変。
でも、性別も、年齢も、筋肉量、日々の活動量もまったく違う家族の好みが一緒ではないということを大前提の認識にして、
調理するご本人が美味しい!と感じるように仕上げるのが一番
意図したように仕上げられるチカラを、
わたしは調理力と呼んでいます。
今日は、皆さまに、ブロッコリーの調理力アップできる秘訣をお伝えしようとおもいます。
たかが添え物の茹でブロッコリーとあなどることなかれ。
副菜がとびきり美味しいことでその食事のグレードがぐんっとアップします。
わたしは、ブロッコリーが美味しいだけで、ワイン開けたくなりますよ笑
【ブロッコリー55!】
ブロッコリーを茹でる際は、お鍋にお湯を沸かして、自然塩をひとつまみ入れる。この塩は、塩味のための塩ではなく、沸点を上げて色よく茹であげるための塩です。
その後、ブロッコリーを投入。
この時点から55秒たったら、ざるに上げます。
55秒だからブロッコリーGoGo!と覚えてください。
冬は少し柔らかめのほうが美味しく感じるので、もう10~15秒ほど長くするといいでしょう。
もちろん季節に関わらず、ぜひ、ご自身の「美味しい!」ポイントをみつけてください。
【ナムる】
別のボールに、オリーブオイルを入れ、自然塩を入れます。
ブロッコリー半株を茹でるのだとしたら、オリーブオイルは 大さじ1弱、塩は、小さじ1/4が目安です。
茹で上がったブロッコリーを熱いうちにボールの中に入れて、ボールをゆすって全体を和えます。これでできあがり!
【塩のチカラ】
茹でたブロッコリーに塩を振りかけるのではなく、オイルの中に先に塩を入れておいて、そのオイルであえることで、油と水分の間で起こる界面活性作用を利用して、野菜の中に味を入れ込むのです。
そして、その割合は、茹でた後の食材の重量に対して1%。これが、これからわたしが紹介していきたい塩1%調理法です
『塩』対応という言葉がすっかり普及しているように、塩はしょっぱいものと考えられがちですが、それはあくまでも「精製塩」「食塩」のこと。
精製塩、食塩に関しては、減塩どころか、すっぱりとやめたほうがいいでしょう。
現在は、減塩信仰のもと、塩分を減らすことによるもの足りなさを、
別の甘み、旨みで補う調理法がお惣菜、お弁当の主流になっています。
ゆえに、甘いですよね。おのずから、添加物が増えます。
甘み、旨みの素である自然塩を適切に使うことでアミノ酸調味等の旨み成分(=添加物)を使わずに美味しさを作り出すことができる。これが、冷めても美味しい!台所玉ねぎの美味しさの秘密です。
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このブロッコリーナムル、子どもたちにも大人気。
「ブロッコリーは嫌いだったけど、マホさんの料理で美味しさを初めて知って好きになった」とは40代男性のお声。
「実はうちの実家がブロッコリー農家で、
いつも死ぬほどブロッコリーがあって
美味しいと感じたことがなく、嫌いだったのです。
ほかの野菜も美味しかったので、プレートのブロッコリーもえいっと食べたら、
びっくり。美味しい!ブロッコリーを美味しいと感じたのは生まれて初めてのことでした」とは、
やはりアラフォー女性のお言葉です
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ブロッコリーの旬は冬ですが、
栽培時期をずらしながら、さらに流通網のチカラで値段のアップダウンこそあれ、
年間通して入手できる野菜です。
お弁当を作っている方にはありがたい”緑色”ですよね。
これからの季節は、茹で時間55秒ぐらいの硬めが美味しく感じられる季節でもあります
ぜひ、やってみて、自分にとっての最高に「美味しい!」ポイントを見つけてみてください